BroadLine(ブロードライン)

導入事例
株式会社三和化学研究所

業種:製造

100台を超える仮想サーバーをAWSに移行
設計・構築と接続回線をまとめることで業務負荷軽減

導入効果
設計・構築と接続回線の一括委託でスムーズな移行を実現
プロジェクト全体の統括を委託し、社内リソースの負担を軽減
AWS専用線接続により夜間バッチ処理の遅延解消、業務処理時間の短縮
導入サービス
AWS導入サポート
AWSマイグレーションサービス
AWS接続サービス
AWS運用管理
株式会社三和化学研究所
創業
1953年12月
所在地
愛知県名古屋市
事業内容
医薬品、診断薬の研究開発と製造販売、医薬品の受託生産
URL
https://www.skk-net.com/
ロゴ:株式会社三和化学研究所

写真:足立氏、堀口氏、箕輪氏

1953年創業の株式会社三和化学研究所は名古屋市に本社を置き、医薬品や診断薬の研究開発・製造販売に従事する医薬品メーカーだ。糖尿病および腎疾患領域に経営資源を集中し、「人にやさしい“くすり”を世界の人びとに」を企業理念に、患者一人ひとりの病態に合わせた治療に役立つ提案を行っている。
同社は2024年、オンプレミス環境で運用していた100台以上の仮想サーバーをアマゾン ウェブ サービス(AWS)へ移行するプロジェクトを立ち上げた。この大規模移行プロジェクトを支援するITパートナーとして選定されたのが、現在AWSパートナープログラムの最上位レベルであるAWSプレミアティアサービスパートナーの株式会社TOKAIコミュニケーションズだった。

箕輪 友明 氏
株式会社三和化学研究所
システム開発部長
写真:箕輪 友明 氏
堀口 明彦 氏
株式会社三和化学研究所
システム開発部 システム企画管理グループ
主幹
写真:堀口 明彦 氏
足立 泰 氏
株式会社三和化学研究所
システム開発部 システム企画管理グループ長
写真:足立 泰 氏

目次

仮想サーバー基盤のEOLを見据えAWSへの移行を決断

株式会社三和化学研究所では、オンプレミス環境で運用していた100台以上の仮想サーバーについてクラウド移行の検討を進めていた。そのきっかけについて、システム開発部 システム企画管理グループ 主幹の堀口明彦氏は次のように振り返る。

「直接的な契機は、2026年12月に利用していた仮想環境のオンプレミスがEOLを迎えることでした。これに伴い、システム基盤のあり方そのものを見直すことを検討し始めました」(堀口氏)

同社は2024年当時、ハードウェアのライフサイクル(仮想基盤の保守期限)を見据え、次期システム基盤の検討を進めていた。その中で、特定ベンダーへの依存を避けた柔軟な環境を実現するため、パブリッククラウドであるAWSへの移行方針を固めた。その理由について、堀口氏は次のように説明する。

「OS領域においても、特定のベンダーに依存しない構成を目指していました。この方針を踏まえ、パブリッククラウドの選定にあたっては、ベンダーロックインを回避し、将来的な拡張性および柔軟性を確保できる点を重視し、AWSを採用しています。また、AWSさんとは外部の研修会などで接点を持つ機会があり、その後も営業担当者さんによる継続的なフォローを受ける中で信頼感が高まり、採用の後押しとなりました」(堀口氏)

ITパートナーは設計・構築と接続回線の両面で選定

AWS移行プロジェクトの開始にあたり、同社は当初、設計・構築ベンダーと通信事業者を分けて選定する方針だった。前者については既存の取引先4社に声をかけた。一方、後者については、AWSから紹介を受けた株式会社TOKAIコミュニケーションズと既存取引先の通信事業者を比較検討することにした。

しかし、パートナー選定を進める中で、状況は大きく変化する。当時の状況について、堀口氏は、次のように説明する。

「設計・構築ベンダー候補に要件を提示して、対応可否を確認しました。例えば複数社が関わるプロジェクトを統括してもらえるか、イレギュラーな事象にも柔軟に対応してもらえるか、といった点です。社内にはAWS移行プロジェクト全体をマネジメントするノウハウとリソースがなかったため、必須の条件でした」(堀口氏)

しかし、要件を満たすベンダーが見つからず、AWSの営業担当に相談したところ、TOKAIコミュニケーションズであれば回線提供だけでなく、移行や構築も含めて対応可能という提案を受けたという。

「TOKAIコミュニケーションズさんには後から候補に加わっていただきましたが、当社の要望に対して、納得のいく前向きな回答をいただきました。TOKAIコミュニケーションズさんのプロジェクトマネジメント能力を非常に心強く感じました」(堀口氏)

こうしてTOKAIコミュニケーションズを加えた計5社の評価は、3つの観点を総合的に見て行われた。そして、同社が最終的に選定したのがTOKAIコミュニケーションズだった。システム開発部長の箕輪友明氏は選定理由について、次のように説明する。

「評価基準としては自社要望への対応力、AWSに関する知識、ランニングコストの3つの観点を設定しました。その結果、ITパートナーとして選定したのがTOKAIコミュニケーションズさんでした」(箕輪氏)

また堀口氏はAWSの知見および提案力の高さが際立っていたと強調する。

さらにTOKAIコミュニケーションズは、通信事業者としての評価も高かった。この点について、堀口氏は次のように続ける。

「TOKAIコミュニケーションズさんは、AWS接続回線の技術的な質問に対しても的確に回答していただきました。特にAWS Direct Connectの詳細な仕様など、専門的な内容についても十分な知識を持たれていました」(堀口氏)

こうして同社は、クラウド環境の構築から移行、AWS接続回線の導入、さらには運用管理までをワンストップで、TOKAIコミュニケーションズに委託することを決定した。

プロジェクトの一括委託で社内負荷を削減、AWS専用線接続で処理時間も大幅短縮

AWS移行プロジェクトは2024年6月に本格始動した。AWS移行の基礎となる接続回線については、オンプレミス環境からAWS接続用のデータセンターまでの主回線として1GbpsのリレーションEthernetを、バックアップ用としてVPNを導入した。データセンターからAWSまでは、AWS Direct Connectで接続する構成を採用した。

本AWS移行プロジェクトは、2026年12月を最終期限とする3か年計画として業務システムの移行を順次進めていく予定だ。

「オンプレミス環境の仮想サーバーは100台以上ありますが、これらすべてをAWSに移行するわけではありません。SaaSに移行できるものや、利用自体を停止するものもあります。全社の方向性としてはクラウド化ですが、システムの特性などに応じて随時最適な利用形態を選択していく方針です」(箕輪氏)

また、今回のプロジェクト体制は、TOKAIコミュニケーションズが全体を統括し、システム開発部、各アプリケーションベンダーとの調整を行いながら進める形を採用した。この点についてもシステム開発部 システム企画管理グループ長の足立泰氏は「以前のオンプレミス環境では、各ベンダーとの調整をすべて当社が行っていました。今回、この部分をTOKAIコミュニケーションズさんに担ってもらったことで調整業務の負担が大幅に削減されました。これは当初から期待していた大きなメリットの1つです」と強調する。

さらに足立氏は、接続回線の導入効果についても、次のように説明する。

「AWS専用線接続として、1Gbps専用回線もTOKAIコミュニケーションズさんにお願いしたことで、問い合わせ窓口が一本化され、連絡や調整が楽になりました。さまざまな場面で新たな環境の効果を実感しています」(足立氏)

ネットワークの再構成とSASE化でさらなる機動力の向上を目指す

同社は、2026年12月までにオンプレミス環境のクラウド移行を完了したい考えだ。2026年8月現在、プロジェクトは順調に進行しており、環境基盤の移行先としてはAWSに加え、HCI(Hyper-Converged Infrastructure)も想定している。また高い可用性とコスト効率を両立するバックアップ構成を採用することも進行中だ。

さらに同社は、2027年度以降の新たな取り組みとして、ネットワーク構成の抜本的な見直しを計画している。今後の展望について、堀口氏は次のように語る。

「当社は医薬品卸大手スズケンのグループ企業ですが、事業の中心が医薬品や診断薬の研究開発で、他のグループ企業とは得意領域が少し異なります。そのため、利用したいサービスが他社とは異なることがあります。そのような場合には、グループの利用規約に従う必要があるといった制約が出てきます。そこで今、自社単独で使い勝手の良いネットワーク環境を構築し、グループ各社とは必要に応じて連携できる形態に移行したいと考えています」(堀口氏)

この点について箕輪氏は、より具体的な構想を明かす。

「2026年12月末までにオンプレミス環境のクラウド移行を完了させ、2027年からはネットワークの再構成に着手する予定です。具体的にはSASE(Secure Access Service Edge)化を図り、AWSやSaaSへ安全にアクセスできる環境を構築したいと考えています。各拠点が利用するIP-VPNや広域イーサネットについても、TOKAIコミュニケーションズさんに相談していく予定です」(箕輪氏)

「TOKAIコミュニケーションズさんとは、今回が初めてのお取引でしたが、商談前からのやり取りでTOKAIコミュニケーションズさんの知見と対応力、スピード感を知ることができ、不安は全くありませんでした。今後もAWSとネットワークを統合的に提案してくれるTOKAIコミュニケーションズさんの心強いサポートに期待しています」(足立氏)

構成図:株式会社三和化学研究所

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